事件の概要

  • 山形県酒田市の一般社団法人「山形県系統豚普及センター」で経理を担当する47歳の女性職員
  • 2013年8月から2020年11月までの約7年間、当座預金口座から84回に渡り、現金約2400万円を横領
  • 本人が役員に対して、「長年、不正をしていた」ことを申告して発覚
  • 女性職員は1人で経理を担当
  • 架空の領収書を作成するなどして、取引を行っているように見せかけていた
  • 父親から生活費を要求され、父親へ約1900万円、消費者金融の返済が約500万
  • 女性職員は全額を弁済しているため、刑事告訴はせず、懲戒解雇する方針
  • 一般社団法人「山形県系統豚普及センター」は、商品性の高い豚の防疫や血縁を管理する施設で、山形県や市と町、県内のJAなどが出資

コメント(課題・問題点・防止策等)

  • 1人で経理を担当していたという横領・着服の典型的なパターン
  • 7年間という長期間にわたって不正が分からなかったのは内部の監査体制の不備
  • 領収書を1つ1つチェックしていなかったために架空の領収書に気づかなかったが、ちょっとぐらいだったら分からないかもしれないが、数が多いので、不自然な取引があるはず
  • 現金取引は極力避けて、銀行振込による決済にすれば、ごまかしようがなくなるのでは
  • 公務員ではないので、被害額が返済されれば刑事告訴は見送るという温情
  • ただし、懲戒免職は避けられない
  • 山形県のホームページに掲載されている同法人の令和2年度の収支計算書をみてみると、約5億円の事業費用で、1%の500万円程度ならごまかせそうかもしれないが、これだけの金額を1人で7年間も担当していたのは小さい組織で仕方がないとするなら管理体制をきちんとすべきかな
  • 家族間での複雑な事情があるようですが、公金に手を出してしまうまでになってしまうとダメかな。

ニュース記事の紹介

※下記に紹介している記事や動画は時間の経過とともに削除される場合がありますのでご了承ください。また、新しいニュースがあれば追加します。

【ANN】「父からせびられ」女性職員 7年間で2400万円横領(2021年9月17日)2021/09/17

「父からせびられ」女性職員 7年間で2400万円横領[2021/09/17 11:43]

 父親から、せびられていたということです。

 県系統豚普及センター・佐藤修常務理事:「チェック体制が甘かった」
 県系統豚普及センターの担当者:「大変申し訳ございませんでした」

 謝罪しているのは、山形県やJAなどが出資する、豚の繁殖や管理を行う施設の担当者です。

 謝罪の理由は、経理を担当していた47歳の女性職員による横領でした。

 職員による横領額は、7年間でおよそ2400万円。一体、何に使っていたのでしょうか。女性職員は…。

 横領した女性職員:「仕事を始めてから、ずっと父から金をせびられていた。横領した金は、父から要求されて支払っていた」

 また、借金の返済にも充てていたとも話しています。

 横領した女性職員:「消費者金融への返済もあった。それも父へ渡すために借りていたもの」

 センターでは、女性職員を13日付で懲戒解雇しましたが、被害額は全額弁済されていて、刑事告訴はしないということです。

(「グッド!モーニング」2021年9月17日放送分より)

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000229207.html

【YTS山形テレビ】系統豚普及センター女性職員2400万円横領 2021年09月15日

2021年09月15日
系統豚普及センター女性職員2400万円横領

 豚の繁殖や管理を行う酒田市の「県系統豚 普及センター」は、女性職員が約2400万円を横領していたと発表しました。
 経理を担当していた47歳の女性職員は、2013年8月から去年11月までの間、当座預金口座から84回に渡り、現金約2400万円を横領していました。
 9月5日、本人が役員に対して、横領していたことを申告したことから被害が発覚。女性職員は これまで1人で経理を担当していて、架空の領収書を作成するなどして、取引を行っているように見せかけていたということです。

【県系統豚 普及センター 佐藤修 常務理事】
「チェック体制が甘かった。一つひとつ取引先との取引を全部チェックすることは、ほとんどなかった。本当に抜けていたと思う」

 横領した動機について女性職員は、身内や消費者金融への借金の返済に充てていたと話していて、センターでは女性職員を懲戒解雇する方針です。一方、被害額は全額弁済されていて、刑事告訴はしないということです。

https://www.yts.co.jp/news/news-39338/

【さくらんぼテレビ】山形県系統豚普及センター女性職員が2400万円横領 「父親から生活費要求」で 9/15

山形県系統豚普及センター女性職員が2400万円横領 「父親から生活費要求」で 9/15

山形県や県内のJAなどが出資する「県系統豚普及センター」の女性職員が、売上金を着服した。着服した金は2400万円に上り、「父親の生活費」に充てていたという。

(センター担当者)「申し訳ございません」

売上金を着服していたのは、酒田市の一般社団法人「県系統豚普及センター」で経理を担当する47歳の女性職員。センターによると、女性職員が9月5日、「長年、不正をしていた」と申し出たため調査したところ、2013年から2020年までの7年に渡り、売上金約2400万円を口座から引き出し着服していた。

着服は父親からの「生活費」の要求に応えるためで、多い時に1回50万円ほどを84回に渡り引き出していた。

(佐藤修常務理事)
「本人に確認したところ、親族(父親)への支払いが約1900万円、(父親のため)本人が借りていた消費者金融の返済が約500万」

女性職員は13日に全額を弁済しているため、センターでは刑事告訴はせず、懲戒解雇する方針。

山形県系統豚普及センターは、商品性の高い豚の防疫や血縁を管理する施設で、山形県や市と町、県内のJAなどが出資している。

https://www.sakuranbo.co.jp/news/2021/09/15/2021091500000004.html

【NHK山形 NEWS WEB】社団法人の女性職員が約2400万円着服 懲戒解雇に 2021年09月15日

山形 NEWS WEB

社団法人の女性職員が約2400万円着服 懲戒解雇に

09月15日 18時04分

県などが出資し、遺伝的に優れた豚を飼育する養豚場を運営する一般社団法人の職員が、架空の取り引きがあったように見せかけ、法人の口座から現金およそ2400万円を着服していたことがわかりました。

酒田市にある山形県系統豚普及センターによりますと、このセンターの47歳の女性職員は、センターの口座から現金合わせておよそ2400万円を勝手に引き出し、着服していたということです。

この職員はセンターでただ1人、経理を担当していて、請求書や領収書などを偽造し、豚の病害予防の薬を購入するために現金を一度引き出したかのように装い、8年前から去年11月まで、84回にわたって現金を引き出していたということです。

今月5日に本人がセンターの常務に着服したことを申し出たことから、センターが調査を進めていました。

センターの調査に対して女性職員は、「社会人になってからずっと、父親からカネを要求され、その支払いに充てていた。また、支払いのために消費者金融に借り入れをしていて、その返済にも充てた」と話しているということです。

センターはこの職員を懲戒解雇にすることを決めました。

全額が本人やその家族によって弁済されていることなどから、警察に被害届は提出しないということです。

「山形県系統豚普及センター」の田村久義理事長は会見で、「このような事態が起きたことを深くおわび申し上げます。このような不祥事が二度と起こらないように再発防止に努めていきます」と謝罪しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20210915/6020011449.html

【山形新聞】県系統豚普及センター職員が2400万円着服 2021/9/15

県系統豚普及センター職員が2400万円着服
2021/9/15 11:35

 県系統豚普及センター(酒田市)は15日、職員による着服があったと発表した。関係者によると、職員は経理担当の40代女性で、同センターの売り上げ約2400万円を横領していたという。既に全額弁済されており、県警への被害届は出していない。同センターは農場肉用豚の繁殖、肥育を行っており、JA全農山形やJA山形中央会、県内9JA、県や14市町が出資している一般社団法人。